2013年6月4日火曜日

パーソナリティ障害の母親に育てられたら





本来、母親からの愛情と保護を受けて育つはずの子どもがそれを十分に受けられない。
安心できる所であるはずの家庭の中で不安定な母親の存在が子供の心の負担になる。

それも、母親の怠慢や過失によってではなく、 母親自身にもどうすることもできない疾患や障害によって、そうなってしまうこともある。


こうした悲劇的な状況が、今もいたるところで起きている。


しかも、問題を見えにくくするのは、 子どもには大きな適応力があるため、 かなり大きなストレスがかかっていても、 そのときは何事も無く過ぎていく事も多いと言う事である。

それで困難が乗り越えられたのかというと、 問題はそれほど簡単ではない。
時間差をおいて、 子どもに様々な問題が出てくる事が少なくない。

一見、健康的に育ち、 社会にうまく適応して、活躍しているようなケースでさえも、 内面に不安定さや心の傷を抱えていて、 生き方や対人関係において、 特有の偏りや歪みを示すこともある。


人知らず、悩みや苦しさを引きずっているケースも少なくない。





母親の母親としての役割の不適切さを「自己愛性パーソナリティ障害」として考えて、その影響を受けて育つ子供が、どういう風に育ってしまうのかを、以下に簡潔にまとめてみる。






 


■母親の自己愛ワールドの住人に


境界性パーソナリティ障害の親は、子どもとの距離感のすさまじい変動や、罪悪感の刷り込みによって、子どもを強烈に振り回す。

子どもは自尊心を低下させ、他人の顔色を読み、罪悪感から行動するようになるタイプになることが覆いという印象を持っている。

境界性パーソナリティ障害患者の子どもは、それでも自分の親は不適切だったという感覚を持つことができるようになる。
親の感情のコントロールの悪さは、明らかに「異常」だからである。

そこで刷り込まれた罪悪感を問い直すことは少なく、そのまま持ち続けることが多いが、「親に何か問題があった」というくらいの認識は出来ることが多い。

しかし、自己愛性パーソナリティ障害を持つ親となると、子どもはほとんど「洗脳」されていることが少なくない。親が作り上げる虚構の世界の住人となってしまっているのだ。

親を誰よりも尊敬し親の自己中心的な発想を「道徳的」ととらえ、親と現実世界との折り合いの悪さを、「理解の無い周囲が悪い」ととらえるか、親の代弁者として理解を求めてけなげな努力をするか、という形で引き取る。








■社会的成功をおさめやすい自己愛性パーソナリティ障害


自己愛性パーソナリティの人は自分の正当性を主張し、また自己アピールが非常に上手いので、事情を良く知らない第三者は、その人の言うことを鵜呑みにしてしまいがちである。

このタイプの人は、世間的には見栄えがして、立派で魅力的に映るので、なおさらである。
子どもの方が「お母さんを困らせる」とみなされることが多い。

自己愛的な母親に見られやすいのは、子どもを思い通りに支配しようとする傾向である。

母親の強いコントロールを受けて育った子どもでは、ストレスフルな状況に出会ったとき、
うつや不安、ひきこもりや自傷といった内向性問題行動が生じやすい。

また主体性が侵害される結果、子どもの主体性の希薄な自分に自信のない人間に育ち、回避性の傾向や依存症、境界性の傾向を示すか、やはり同じようなナルシズムを発達させることで自分を守ろうとする。

子供にとって母親は神様。
神様に捨てられずに一緒に生活していくために演じなければいけない自分の種類は限られてくる。

 

■それでも、子どもは母親を疑えない


不思議なことに、本当の愛情も与えられず、心理的に支配され、実質的には精神的虐待を受けたにも関わらず、自己愛性パーソナリティ障害の母親に育てられてきた子どもは、母親を理想化し、母親に認められようと、涙ぐましい献身をすることが少なくない。

治療の場にあらわれた時点では、まだこの「洗脳」状態にあることが多く、親の何らかの自己愛を満たす目的で連れてこられることもある。

もちろん、親にとって子どもが自己肯定感を向上させ、人間として成長していくことは、親自らの自己愛ワールドを脅かすことになるため、治療が少しでも前向きに進むと受診抑制をすることが多い。

親が子どもを連れてドクターショッピングを繰り返しているケースの中には、そのようなパターンもあるだろう。

いずれにしても、こういうケースは、もう一人の親が事態を理解して強力に支えたりしなければ治療の軌道に乗せることも難しい。
治療が始まっても、パーソナリティ障害を持つ親の自己愛を過度に脅かされないように、慎重な工夫が必要となる。

また、「洗脳」されている子どもに対して、いきなり「あなたのお母さんは病気でいっていることはほとんど嘘なのですよ」と指摘することは不適切である。

多くの場合、単に否認して反発し、治療の場から離れるだろう。

どんな親でも本人にとってはかけがえのない親であり、その親が繰り広げる世界を信じてそれまでの人生を歩んできた、ということは常に頭においておく必要がある。
そして、その不健康な世界からの「役割の変化」は、本人のペースにあわせて、本人の安全を脅かすことなく、慎重に進めるべきである。











■受け継ぐ生き方


近年パーソナリテ障害があまりにも安易に診断される傾向には警鐘を鳴らしたいが、そうは言っても、パーソナリティ障害の診断を満たす患者がいることは現前たる事実だし、本当に診断基準を満たすレベルの患者は、その定義からいっても、かなりの機能障害を起こすものである。
そして、もちろんその機能障害は、子どもを直撃する。


パーソナリティ障害では、情緒が不安定になることはないが、独善的かつ支配的であったり、共感性に乏しかったりすることで、養育態度にもそうした傾向が見られやすい。

母親がこれらのパーソナリティ障害を抱えていた場合、愛着に問題が生じがちで、偏った子育てに陥りやすい。
またこうした母親は、問題を意識するどころか、むしろ過度に自己正当化がなされることが多い。


それで、子どもや周囲の方に問題があるとみなされ、
母親が自分自身を振り返り、自分の問題として修正することが、なかなか難しい。


ただ、悲しいことに問題のある母親は、やはり問題のある母親に育てられている可能性が高い。
問題のある環境(両親)の生き方を学んだ子どもは、無意識にその生き方、育て方を受け継ぐ。





 

■子どもの適応メカニズムがパーソナリティの偏りを生む


子どもは、親の顔色や気分を推し量り、的確に対処を行いながらも、常に高い緊張状態に置かれると言うことである。
それは、親が安定している場合には強いられることのない緊張である。

親の雲行きが一瞬のうちに変わってしまうような場合にはなおさらである。
日々、薄氷を踏むような思いでくらすということになる。

そうした中で、子どもは親の顔色や感情の些細な変化にも敏感になると同時に、
それに強く支配されるようになる。
子どもの行動は、自分がそれを行いたいかどうかよりも
それが親を傷つけてしまわないかあるいは親を喜ばせるかという観点に依存するようになる。
ある考えが浮かんでも、それを気軽に口に出して話すと言うことはしなくなり、それが母親の機嫌を損ねはしないか、傷つけはしないかと自分に厳しく検討を課し、
結局、何も自分の本心はいわないということになりがち。

これなら親も喜ぶだろうということしか口にしなくなる。

親の顔色に合わせてしかしゃべらなくなる。








■臨界期の存在


パーソナリティ障害の母親の影響は、子ども時代のどの点においても認められるが
非常に大きい時期と影響が少ない時期の違いが厳然と存在する。
それは、愛着の形成と関係している。
取り返しの付かない重大な影響を及ぼしてしまう敏感な時期は「臨界期」と呼ばれるが
その期間は0歳~2歳までであり、
ことに重要なのは6ヶ月から一歳半の一年間と言われている
養育者との間に愛着の絆が形成されるのが
まさにこの時期に当たるためである。


愛着は刷り込み現象とよく似ている。刷り込みよりは修正はきくものの、この時期にしっかりとした愛着形成がなされていないと親との間に愛着の絆が結べないだけでなく、生涯に渡って、誰との間においても安定した愛着の絆を維持、発展させることができにくくなる。


6ヶ月までに養家に預けられた養子は実の子同様に育つ。

ところが6ヶ月を過ぎて養子に出されると養父母は大変てこずることがおおい。
しかし、まだ一歳までならば、愛着の絆を結ぶことができるが、
もっとも困難なのは2歳を過ぎて養家に来た養子。






■愛はあるのに愛せない


パーソナリティ障害を抱えていて、抱えていること時代に親も子も気づけない場合の悲劇性は
 母親というものが子供への献身を求められるという宿命を負いながら、 自分自身が抱える苦悩ゆえに、
その献身が困難になってしまうことに起因する。

病気や精神的な問題によって自己愛障害に陥り、子供に愛情を注げなくなった状態だと言う事もできるだろう。

自分の傷つき苦しさゆえに子供を愛せない母親。
その連綿性のおぞましさ。

子供の側が母親に愛情を注ぎ続ける構造が続く。









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参考文献:
思春期の意味に向き合う 水島広子 岩崎学術出版社
シック・マザー 心を病んだ母親とその子どもたち 岡田 尊司 筑摩書房

16 件のコメント:

  1. 、ですので結局、常に経済的な問題だけでした。自活すれば二度と会わなくて済みますし。
    雇均法の前ですのでどうしても、巻添えくったんです。録音、録画機も今と違いますから。
    現在はかなりよくなりました。

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  2. うちも、文章のとおりだと思われます。 
    兄と弟がいますが、二人は母より私がおかしいと思っているので、まだ気づいてないでしょう。 
    兄弟3人とも、一部の人にいじめられたまたは、ハブられた経験があり、今では友達とうまくやっていますが、私は何かおかしいと感じていました。

    うちは、親の夫婦喧嘩が多く、その原因で親に気を使っていました。
    喧嘩の原因は、子育ての違いや、稼ぎの問題など、親も大変だったんだとは思いますが、3人共1度は私立に通わせてもらっているので子供のためでもあったんでしょう。 

    私は、小さい頃から父親の仕事が忙しいため、一緒に遊んだ経験が少なく、母親が活動的だったので、キャンプや習い事などは母親についてきてもらい、よく話もしたのでとても仲が良いほうでした。 
    しかし、中学でお調子者で生意気なところがある私が部活の先輩にいじめられ、クラスでも男子にどの超えた嫌がらせをされ、ダブルパンチでショックを受けました。 
    ちょうどそのころ、親の夫婦喧嘩がひどく母親が仕事を始めたころだったので話す相手もおらず、中2でうつのような状態になり、母親に依存するようになってしまいました。 

    友達がいなくても、一番理解のある母親がいるので、外で何かあっても気にならず、ある程度仲のいい友達と遊びながら、そのまま大学まで行きました。

    しかし、就職先で人間関係や仕事でのコミュニケーションがうまくいかず、現在24歳になり、パーソナル障害ではないかというところまでたどり着きました。 

    今は、次の就職先の前に、普通のバイトをして自分への認識を高めています。
    主体性がないとありましたが、私はやりたいことがない・・・というよりも周りを優先させる性格のため、自分のやりたいことは何となくあるが、してはいけない気がする、という感じです。書いてた罪悪感のようなものでしょうか?小さい頃から母親の愚痴を聞いていたので、我慢している母よりしたいことをするのは可愛そうという認識です。
    今は、親に立ち向かってでも仕事をして、自立し親元から離れることで、親の心配からも解放されるんじゃないかと、頑張っています。 

    何も形になっていない今、親に何を言っても聞いてもらえず、言い訳のように言われるので、とても遺憾に思いますが自分のためとバイト先で指導を受けています。 

     

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  3. 小さい頃から母親の愚痴を聞いていた、というのは役割が逆転しています。
    通常の親と子であれば、子の愚痴(というより話)を親が聞くというのが正しい役割分担です。
    minahoさんが主体性がないと感じられている部分は、もしかすると、自分のことよりも周りのことを考えなければいけない状況が長く続いて自分と向き合う時間を確保できなかったことに起因するかもしれません。
    そういう意味では、今は自分と向き合う時間を確保されているとのことなので素晴らしい取り組みかと思います。

    母と娘との間では、幸せじゃない母より幸せになることに娘が罪悪感を感じるケースが多いそうです。
    父と息子、母と息子、父と娘、ではあまり起こらない事らしいのですが。
    母と娘は本当に難しいです。


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    1. あきたさん、ありがとうございます

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  4. 初めまして。
    自己愛性人格障害の親に育てられました。
    何がって、母親がやっていることが
    正しいと思い込んで、
    息子に同じようにしてしまったことが
    一番苦しいです。

    息子に対して本当に申し訳ない気持ちと、
    それが親から引き継がれた事の
    親への憎しみと。

    どうしょうもない口惜しさが
    渦巻いております。

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  5. はじめして。
    ご自身を見つめ直し様々に気づきがあったようですね。

    引き継がれた事を踏襲し続けるのは誰にも責任のないことなのですが、それでも、気づくことができてしまった人にとっては、どうしようもない悔しさや無力感に襲われるものです。

    あなたは気づいてしまったのです。
    幸か不幸か。


    息子さんの人生がうまくいかない場面があったとして、くーすけさんが気づいたことが役に立ちそうなときには衝突を覚悟で何かを伝えてみるというのも流れを変えるという意味では一つの方法なのかもしれませんね。




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  6. くーすけさん
    私も同じく人格障害の 両親 に育てられました。

    そして同じように息子を育ててしまいました

    毒母と気づいたのはつい2年前です
    息子には申し訳なかったと謝りましたが、
    母に対する恨みと息子に対する自責の念に苦しむ毎日です
    介護が必要となって来た母(88才)は今も毒を吐き続けています
    心が、折れています

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  7. わたしの母親も自己愛だとようやく気が付きました。その母も82歳。母親は自分が最高の母だと信じて疑いません。そんな母とのエピソードは書ききれません。
    自分がどのように見えているのかが優先順位の一番です。これからは自分の人生を楽しもうと思いますが自分の心はなかなかそうもいかないでいるわたしです。

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    1. あのエピソードの意味が反転する。
      心がそれを受け入れ消化するプロセスは、辛いものがありますね。

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  8. はじめまして。
    今この記事を読んで、初めて母親が病気なのだと知りました。
    ただただ驚いています。

    今私は就活の時期で、自己分析を始めたのですが、
    自分が周囲とは違ってなかなか思うように勧めず、
    進んだとしても全く納得感がないのです。
    人前で話すのも、自分のことを正直に話すのも苦手です。
    以前から他とは違うかもと思っていましたが、病気なのですね。

    妹も違和感があるらしく最近は二人でよくそのこと話します。
    それだけが救いですが、六つ離れているのであまり負担はかけられません。

    人の顔色ばっかり窺っている自分が嫌いです。
    私も妹も、この先幸せに慣れるのかどうか不安で仕方ありません。

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    1. はじめまして。
      お母様に対する「違和感」のようなものを補足する記事であったら嬉しいです。

      自己分析はある意味、人生で初めて内面をえぐる作業ですので、つらいですよね。

      他とは違うかもと、という部分ですが、嫌でなければ少し書いてみていただけますか?
      妹さんが感じられている違和感というのはあなたと同じ感じのものですか?

      妹さんとお話しできるというのは心強いですね。
      母親の不具合の影響が直撃するのは長男長女と相場は決まっていますが、その反面、次男次女以降は家族に無関心な生き方になるパターンも多いです。

      そうした中で真剣に向き合える姉妹というのは素晴らしいなと思います。

      削除
    2. あきたさん

      はじめまして、まめたといいます。
      心強いご返信有難うございます。

      自己分析をする上で、例えば「過去の自分が頑張ったこと」という項目では何も思いつきません。
      書けることはいくつかありますが、「やらないと母親に怒鳴られるから」という理由なので自分の意志で何かをやり遂げたことがないのだと思います。

      私が私に対して他とは違うと思う点はたくさんありますが、
      例えば好調のときと不調のときの差があまりに激しいのでは、ということです。
      好調の時には周りも驚くほど行動力があり、周囲に信頼されることもあります。
      不調の時には一日中ベッドから出れなかったり(それが何日も続く)、
      誰にもいない世界にいきたい、ここから消えてなくなりたいと考えてます。
      前もって入れてた予定もドタキャンしてしまうことがあります。
      また髪の毛やまつげを無意識に抜いてしまいます。
      一年前は頭頂部が禿げてしまい、今はまつげがほぼありません。

      また人の意見や機嫌が自分でも嫌になるくらい気になります。
      相手が考えてること思ってることを常に想像し、それに反するようなことはつらくても言えないしできません。
      自分が相手の好みの人物でいられるように常に演技してる感覚が、物心ついたときからずっとあります。
      おそらく同じ理由で、自分のことを相手に説明するのが苦手です。
      話し始めると、自分でも何が言いたいのかわからなくなって相手も混乱します。
      書いて伝えるときは、少し楽です。

      妹の違和感は、主に母親に対してです。
      妹は私よりも自分の意見を通せるので、よく母親と怒鳴りあいの喧嘩をしてます。
      聞いててたいていは妹の言ってることが正しいです。
      母親は一日に30回以上、妹の携帯にGPSで現在地検索をかけます。
      妹の学校の先生に理不尽な怒鳴り込みに行ったことがあります。

      もし母親が妹に対して“過保護(過干渉)”じゃなかったら妹はもっと家族に無関心になっていたかも知れません。
      私も妹も「逃げたい」と思っている反面、「母親なしで生きていけるのか」と不安になるほど精神的に依存してしまっているのも確かなので、すごく悲しいです。

      それでも最近は早く自立したいと思えるようになって、元気なときは自分と向き合う時間をつくっています。
      やはり一刻も早く実家を出た方がいいのでしょうか。
      そのとき妹も一緒に連れ出せるか心配です。
      数少ない友人は私の様子を見て、一度病院に行ったら?と言っていました。
      元気なときに行ってみようかとも思っています。

      長文になってしまい、申し訳ありません。

      削除
    3. 返信ありがとうございます。
      遅くなりました。

      まめたさんの文章は素晴らしいですね。
      レポートの成績もよいのではないでしょうか。
      状況がとてもよく伝わってきました。

      読んでいて私が思ったことをいくつか書いていきますね。
      全体的には、まめたさんも示唆されているように、お母様との関係性の中で今のまめたさんが生き方が形成されているなと思いました。

      頑張ったことが思いつかないという部分ですが恐らくですが、小さいころから、あまり褒められた経験がないのだと思います。
      達成した物事の大小に関わらず、子供は両親に褒めてもらいたいものです。
      「頑張ったね」「よくやった」「我慢できてえらいね」などの言葉をかけてもらってこそ、子供は自分が達成したことの意味を初めて知ることができます。

      また、何か行動をするときの基準が「母親に怒鳴られないため」となっているため自分の中に達成感も充実感も残っていないのだと思います。
      お母様の機嫌を損ねずに、ほっとしたのもつかの間、いつまた、機嫌が悪くなるかと、精神的に休まることがないのではないでしょうか。

      好不調の波が激しいというのはご存知かもしれませんが双極性障害や気分変調性障害という病態の可能性もあります。
      ただ、死にたいではなく「消えたい」と考えるのは虐待を受けた子供に特徴的な考え方という意見もありますので特に双極性障害は薬物治療が中心になりますが虐待を受けた影響であるとすると薬物治療は効かない可能性があります。

      髪の毛やまつげを抜くのは抜毛症と呼ばれるものですね。
      強いストレスがかかる人がなりやすいようです。
      まつげを抜くというのを初めて聞きました。
      かなりストレスレベルが高いのではと推測します。

      他人の意見や期限が気になるというのは母親との関係性からきていると思います。
      他の人たちに対しても母親との付き合い方を適用して生きているのだと思います。

      子供は弱い存在なので、どんな家庭であってもそこで生きていかなくてはなりません。
      その方法として、まめたさんは母親との付き合い方を会得しました。
      本本当は、その付き合い方以外の付き合い方も人間同士にはあります。

      お母様との関係の中でインストールされている「人との付き合い方」は強烈で正直なかなか修正は難しいと思います。
      ただ、ゆっくりと、それを薄めさせ、充実した人間関係を築くことは可能です。
      そういう先輩たちはたくさんいます。

      物理的に母親と離れることができても、まめたさんの中にインストールされたものはしつこく残ってくるのは事実ですが、経済的に自立できるタイミングが来たら、なるべく、距離って生活できれば最高かなと思います。


      妹さんは頼もしいですね。
      怒鳴りあう力があるというのは、お母様がまめたさんに強いたコミュニケーション方法から脱出しながら生きているということだと思います。
      希望があると思います。
      そして、妹さんの方が正しいと思えるまめたさんも同じです。

      お母様のいびつな世界観に違和感を持てるというのはすごく重要なことだと思います。

      病院についてですが、眠れない、という症状以外では、処方された薬を飲まない方がよいと個人的には思います。
      処方薬は役に立たないだけでなく有害と思います。
      たとえ眠れないという症状があったとしてもメラトニンのサプリメントやトリプトファンとビタミンB群のサプリメントを摂取した方がましだと思います。
      ご存知かもしれませんが日本の精神科・心療内科は5分診察して薬出して終わるところが多いです。
      効かない薬を飲み続け、さらに悪化した人もたくさんいるようです。

      文章のないからから推察するに、まめたさんの症状は処方薬では解決できない部類のことかと個人的には思います。
      病院に行くことはよいですが患者を食い物にしている病院もあることをお忘れなく。

      http://rebornflat.blogspot.jp/2013/03/blog-post_25.html

      http://rebornflat.blogspot.jp/2013/04/blog-post_16.html

      http://rebornflat.blogspot.jp/2013/04/blog-post_30.html

      http://rebornflat.blogspot.jp/2013/08/blog-post_7191.html

      http://rebornflat.blogspot.jp/2013/08/blog-post_25.html



      もしよければ張ってあるURLも読んでみてください。
      少し難しい内容のもありますが参考になるかと思います。




      就職活動はかなり憂鬱かと思います。

      「母親=自分を否定する存在。自分を受け入れない存在」
      「他人=人間=面接官=自分を否定する存在。自分を受け入れない存在」

      という感覚が染みついてしまって、どうしても自分のことを主張することにためらいがあるからです。

      すぐそこまで迫っている就職活動に対して短期間でできる改善策は極めて難しいですが、ほかの人は面接をそこまで苦手にしていないのに自分が苦手だと感じる理由を知っているだけでもいくばくかは心強いのかなと思います。

      削除
    4. あきたさん、丁寧なご返信、本当に有難うございます。
      文章をほめていただいたこと、とても嬉しいです。

      今思い返すと、確かに親から何か褒められた記憶はほとんどありません。
      たまに褒められるときは決まって両親の意に100パーセント合わせて行動したときか、あるいは妹と比較されているときでした。
      全然嬉しくないし、姉妹の不和を生むようなことはやめてほしいなと思っていました。
      あきたさんのおっしゃる通りで、いつもいつも両親の機嫌を損ねないように自分の言動に警戒しています。
      最近は「将来はあんたの名義で私たちに家を買って」とか「働き始めたら親の面倒をみるのは当たり前」と言ってくるので返事に困ります。

      ネットで検索した中で、自分は気分性変調障害や双極性障害なのかなとなんとなく思っていましたが、要因によっては薬物治療が効かないということを初めて知りました。
      幸い、病院の予約がまだ先なので、キャンセルしたいと思います。

      抜毛症というのも、初めて知って驚いています。
      昔は爪をかむ癖があってなんとか治したのですが、その後髪を抜くようになったと思います。

      貼っていただいたリンク先の記事、全て読ませていただきました。
      どの記事も非常に納得する部分が多く、今まで疑問に思っていたことに答えが出たような気がします。
      一方で思ってもみなかったことが当てはまったりもして驚きました。
      これから先改めなきゃいけない考え方がたくさんあって大変だ、と思いましたが、
      >ただ、ゆっくりと、それを薄めさせ、充実した人間関係を築くことは可能です。
      >希望があると思います。
      この言葉で勇気が出ました。

      そして、数は少ないけれど私の話をきちんと聞いてくれる友人、妹がいたり、こういったサイトで親身になって返事をしてもらえたりする私は恵まれているなと感じました。

      就職活動は不安との戦いで、周りと同じペースでは進められないかもしれません。
      他にも乗りこえなければいけない壁はたくさんあるように思います。
      でも逃げずにできることからやっていこうと思っています。
      あきたさんのメッセージやブログを読んだことで、自己分析も違う視点からやり直せるような気がします。
      そして近い将来、経済的に自立できるようになったときは両親とは離れて暮らします。
      それまでは自分を少しでも精神的に大人にしていけたらいいなと考えています。

      削除
    5. ちょっとずつ良い方向に向かえると良いですね。
      正直、きついことも書きました。
      その道の専門家の人だったら22歳前後の女性にはまだ伝えなくてよいことも書いたかもしれません。

      コメントを頂いたことが何かの縁と思い先を見据えた部分もあります。


      病院ですが、一度、受診してみるのもよいと思いますよ。
      出された薬を飲まずに、診察で、普段は話せないことも話せそうな先生にあったたらラッキーだな、という感じで。
      「医師という立場の人に話を聞いてもらう」というのは癒し効果があるのかもしれません。
      が、人の話を全く聞かずに薬出して終わる医師もいるのでそこは当たりはずれかなと思います。

      精神科心療内科で出される薬というのは漢方薬を除けば、セロトニンとノルアドレナリンを操作する薬が多いです。
      セロトニンはトリプトファンのサプリメント、ビタミンB群のサプリメント。
      ノルアドレナリンはチロシンのサプリメントとビタミンB群、ビタミンCのサプリメントなんかで代替も可能です。

      サプリメントは保険がきかないので処方薬よりは高くつくかもしれませんが、処方薬よりは安全かなと個人的には思います。

      お医者さんには当たりはずがありますが、処方薬はほぼ辺りがないと思います。
      その辺りのことをある程度理解したうえで受診してみるのはよい経験になるかもしれません。

      ただ、双極性障害だった場合にはリチウム治療が必要だと読んだことがあるので受診が必要なのかもしれません。



      話せる相手がいるというのは素晴らしいことです。
      「私はこう思っているけど、あなたはどう?」というやり取りの中で、自分がどういう性格でどういう価値観を持っているのか自己理解が進みます。
      自分の中の、自分の周辺のスタンダードと世の中のスタンダードの距離感なんかもはかれたりします。


      就職活動の方の自己分析もうまくいきますように!



      削除
  9. あきたさん。返信ありがとうございます。
    いつまでも、もがいていても仕方がないや
    と思い、今は、自分の内側を
    見つめ治す作業を頑張っております。

    息子に対しては、愛し方が下手くそで
    ごめんなさいと伝えました。
    許せない思いが
    無くなるとは思いませんが、
    息子の気持ちが少しでも
    軽くなればと願っています。

    びーすけさん。
    とてもお辛く、大変だと
    思います。
    とにかく、ご自身を労って
    あげてください。

    お時間をとるのも大変と
    思いますが、
    5分でも、ご自身を労って
    どうか、御自愛ください。

    返信削除